予防歯科で防ごう、守ろう

「詰めて(被せて)もらって、むし歯は治った!」「歯石を取ってもらったから歯周病は治った!」。もしも、そんなふうに思いこんでいるなら、それはちょっと”のんき”です。これは単に症状が一時的に軽くなったり、消えたりした状態です。かってに治ったと思っていても、たいていは再発します。実は、むし歯と歯周病は完治しません。だから、再発しないようによく様子を見ていく必要があります。実際には、定期的に検査を受けて、衛生士にメインテナンスしてもらって、この状態をずっと維持することが大事です。そして、これが予防歯科です。


 つめても(被せても)、歯石とっても治らないのはどういう訳かというと、むし歯と歯周病の病原菌は常在菌であって、さらに、バイオフィルムであるから、口の中から根絶できないのです。これから、この点を解説しましょう。


 常在菌とは、健康に暮らす人の身体にも日常的に存在する細菌です。コロナウイルスは、病気が治ったら身体の中からいなくなりますが、むし歯と歯周病の病原菌は決してなくなりません。そして、この病原菌は他のたくさんの常在菌たちとともにコミュニティーを作ってます。どうやら、病原菌だって一人では生きていけないようです。さらに、このコミュニティーの周りにヌルヌルでネバネバした膜を張ってバリアにしています。まるで、城壁都市が町の周囲に壁や堀をめぐらせて、外敵や動物などから自分達を守ったように、口腔内の環境変化や免疫、薬から自分たちを守っています。このようなものをバイオフィルムと名付けています。歯垢(プラーク)もバイオフィルムのひとつです。こんなわけで、むし歯と歯周病の病原菌を根絶できません。


 でも、なかには歯周病でひどく歯茎が腫れたときに、抗生物質を処方されて、腫れが引いた経験のある方もいらっしゃるでしょう。こんなときには、アジスロマイシン(商品名:ジスロマック)という抗生物質を使うことがあります。この抗生物質は病原菌が感染した場所への侵入力が強いうえに、バイオフィルムの膜の中へも侵入することができる点が優れているので、歯周病が急性炎症をおこした時に用いますが、歯周病原菌を殺してしまう殺菌作用はなく、菌の増殖発育を抑える静菌作用しかありません。長期的に静菌作用を期待するには、常に血液中の薬の濃度を一定以上に維持するように、服用を続けなければなりません。しかし、もしも長期に服用を続ければ、胃腸障害や耐性菌出現のリスクがあるので、3日分の投与を1回するに留めます。結局、時が経過すれば、薬の静菌作用はなくなるから、病原菌は元に戻ります。


 このように、抗生物質でむし歯菌や歯周病菌を駆逐することができません。ならば、どのように対策したら良いのでしょうか? この答えは、「器具や機械を使って病原菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を取り除き、歯垢が停滞する足場になっている歯石を取り除く」方法しかありません。具体的には、

まずは、家庭で自分でするブラッシング、そして、歯科医院で歯科衛生士がするPMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)、さらに、スケーリングとスケーリング ルート プレーニング (Scaling Root Planing ; SRP)を丁寧に実施することです。そして、これらの一連の処置が完了した後にも、定期的にメインテナンスのために来院して、常在菌除去を継続することが必要です。

むし歯菌・歯周病原菌を取り除くには、器具や機械を使って病原菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を取り除き、歯垢が停滞する足場になっている歯石を取り除く」方法しかありません。その一つがブラッシングです。
ブラッシング
むし歯菌・歯周病原菌を取り除くには、器具や機械を使って病原菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を取り除き、歯垢が停滞する足場になっている歯石を取り除く」方法しかありません。その一つがPMTCです。
PMTC 

むし歯菌・歯周病原菌を取り除くには、器具や機械を使って病原菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を取り除き、歯垢が停滞する足場になっている歯石を取り除く」方法しかありません。その一つがスケーリングです。です。
スーケーリング
むし歯菌・歯周病原菌を取り除くには、器具や機械を使って病原菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を取り除き、歯垢が停滞する足場になっている歯石を取り除く」方法しかありません。その一つがスケーリング ルート プレーニングです。
スケーリング ルート プレーニング

「人生100年時代の安心の基盤は健康」といわれてますが、高齢になっても健康でいるための基本は「自分の口で食べる」ことであって、歯を含めた口の健康維持が重要です。仲田歯科医院は1999年からむし歯菌・歯周病原菌対策の予防歯科を続けて、たくさんの方に定期的なメインテナンスのために通院いただいております。今後も、引き続いて、予防歯科を通じて皆様のお役にたてるように努めてまいります。